2010年02月07日

大人の箱庭 バンゲリングベイ



100131_2222~01.JPG



人気ブログランキングへ




 バンゲリングベイは、1985年にハドソンから発売された
シューティングゲーム。
元はブローダーバンド社のゲームで海外の移植作ゲームだ。
バンゲリング帝国3部作の一つで、ハドソンからロードランナー、
ジャレコからチョップリフターが発売された。

 ロードランナーからは、今でも遊ばれているボンバーマンが
生まれ、そしてこのバンゲリングベイからは、かの有名なシミュ
レーションゲームのシムシティーが生まれた。
一見忘れ去られてしまいがちなオールドゲームには、意外なゲーム
の進化の起源があり、当時と今の技術のギャップを面白く感じる。


 ◇ ◇ ◇ ◇



100131_2237~01.JPG

 まず最初にゲーム性から。
ヘリコプターを操作して、帝国内にある6つの工場を破壊する事が
プレイヤーに課せられた使命で、全て破壊する事でステージクリア
となる。

 当時では珍しく全方位スクロール形式を採用しており、操作も
ラジコンのように前進後退、左右旋回にて操作する為に、自機を
思い通りに操作できるまでに時間を要する。
 さらに、工場や戦艦を攻撃する際の地上用ボムと、空中戦用の
ショットを使い分けるうえに、連射ができない仕様なので、当てる
にも苦労をするというところが、当時の子供達には嫌われたの
かもしれない。

 そして、このゲームの一番斬新だったのは、空母の存在だろう。
ダメージとボムの回復を空母で行うのだが、当然ながら敵はこの
空母を撃沈するべく頻繁に攻撃してくる。
任務を果たす為に遠方へ出動していると、頻繁にアラートが鳴り、
空母の危険を知らせる。 
そして当然助けに向かわなければならない。

 当時シューティングゲームは、イケイケで破壊のみを行うもの
であったと思うので、攻撃と防御を頻繁に繰り返しながら任務を
遂行するというゲーム性は、捕らえ方によってはフラストレー
ションが溜まるという不満もあったことと思う。
しかし、このゲーム性を紐解くと、プレイヤーには任務遂行するに
あたって戦略性が生まれてくるという点を見逃してはならない。

 慣性ある操作感と、戦略性の問われるゲーム性を理解できる者
だけが楽しめる。 ある意味孤高なゲーム。
それがバンゲリングというゲームの特徴だろう。



 と、ここまで読んだところで、このゲームに対してのイメージは
なかなか払拭されないと思う。
当時、クOゲーの名を欲しいままにしたゲームだ。
中古ゲームショップでは100円程度で投売りされているのも
よく見かけた光景だった。
当時のハドソンの売り方にも問題があったのだと思う。
子供にとっては、バンゲリングベイというゲームはまだ早過ぎた
のだろう。 追って説明したい。


 ◇ ◇ ◇ ◇


100131_2222~02.JPG

 まずゲームをスタートすると、空母から始まる。
ここが拠点として、各地に散らばる工場を破壊しに向かわなければ
ならない。

 ちなみに、画面下に表示される英数字は、Dがダメージで
100になると墜落する。
Bがボム数で9発まで持つ事ができ、Fが破壊する工場の数。



100131_2223~01.JPG
100131_2224~01.JPG

 これが問題の工場。
大体ボムを7〜12発程度で破壊する事が出来る。
ボムは一度に9発まで持つ事が出来るので、場合によっては2度
破壊しに来なければならない。

 工場は稼働していると、周りのレーダーや砲台を量産する。
窓が普段は点滅しているのだが、黒く消灯すれば量産体制が
ストップしたという事に加え、もうすぐ破壊できるという事の
合図でもある。
いかに効率よく工場を破壊するかで、このゲームの難易度は
変わってくる。

 モタモタしているとドンドン敵が増殖し、空母の強襲回数も
頻繁になる上に、飛行時に戦闘機との遭遇率も高まる。
画像下が破壊したところ。 ホッと胸を撫で下ろす瞬間だ。



100131_2226~01.JPG
100131_2246~01.JPG

 空母が強襲されているところ。
画像では伝わらないかもしれないが、アラートが点滅すると同時に
けたたましく警告音が鳴り響く。
そして空母には必ず爆撃機が2機セットで空爆しにやってくる。
時には戦闘機も混ざり、場面は一層緊張感を増す。

 万が一、空母を破壊されてもゲームオーバーでは無いものの
自機の残機はすべて無くなり、補給も空母では出来なくなるので
相当に不利となる。
一応、敵飛行場でも補給や回復は出来るのだけれど、完全状態
にはできず、また敵も攻撃してくるので安全では無い。

 時には、戦略的に空母を捨ててでも工場を破壊しに行くという
場面もあったりするのが、このゲームの面白いところでもある。
下画像は空母撃沈の場面。



100131_2227~01.JPG

 ここが、敵空港で臨時の補給場所でもある。
2箇所で補給できるが、右は敵航空機が補給しに来る際に衝突死
するので左を使いたい。
補給最中に戦闘機や砲台に見つかるとかなりの確率でやられるので
敵陣地である以上、細心の注意をしなければならない。



100207_2207~01.JPG

 ダメージが100を超え、墜落しているところ。
操縦がほぼ不能となり、のた打ち回るように落ちていく。
無念の瞬間。

 しかし、このゲームの面白いリアルな部分。
操縦不能ではあるが、もしその落ちる場所に工場や戦艦等の敵が
いると、ちゃんと道連れにすることができる。
別名バンザイアタックが可能だ。
もし爆撃最中に撃墜されてしまったら、ダメ元で特攻アタック。
当たれば一発で相手も沈められる。



100131_2231~01.JPG
100207_2216~01.JPG

 このゲームを一段と難しくしているのが、この戦艦の存在だ。
戦艦は2面以降からの登場だが、ある程度の時間が経つと突如
港に戦艦が建設され始める。
作られてる最中は攻撃もしてこないので、早期発見で破壊しておく
のが無難だが、もし完成して出港してしまったらさあ大変。

 出港した戦艦は空母に向かっており、出会い次第破壊される。
そして、もし自機が遭遇した時も誘導弾を執拗に発射してくる。
破壊する事も可能だが、基本止まったらやられるので爆撃は
飛び回りながらすれ違いザマに当てるしかない。
しかも数発は当てないといけないので、相当に沈めるのは難しい。



100207_2209~01.JPG

 飛行中に不意に視界に入ってビビる瞬間。右下に注目。
例えるならば、ナメック星でフリーザに出会ってしまった!!
そんなイメージを想像してほしい。
まともに戦っても、誘導弾の連発で即死となる。

 しかしながら逆に、バンゲリングベイマニアになると、この
戦艦戦が最高に楽しい瞬間となる。
このゲーム最強の敵であるのは間違い無いのだから、これを
いかに撃墜するかに命をかける。
一見、ただのちょっと大きなボートみたいなものにロマンを
感じるのがオールドゲームの楽しいところか。


 ◇ ◇ ◇ ◇


 先に言っておくと、自分はこのゲームが好きである。
操作性やゲーム性が分かってしまえば、このゲームは自由度の高い
箱庭のようなゲームになる。
最低限の目的を踏まえて、世界を飛び回り遊ぶ。
ひたすらステージクリアを目指すも良し。自分なりに縛りやルール
を決めて遊ぶも良し。
自由度が高いが故に、遊び方にも自由がある。

 ただ、当時の子供達にとっては、ここまでの自由度は逆に混乱
してしまったのかもしれない。
ゲーム内では何も説明してはくれない。
爽快感も無いし、かっこよさも無い。
皆がこぞってクOゲーだと決め付けた不遇なゲームだ。



 おそらく、ストーリーやチュートリアル、そして音楽次第では
相当に化けたゲームだったのではないかと自分は思う。
まだテレビゲームの創世記であるが故の惜しさがある。
子供をターゲットにして売り抜けようとしたメーカーにも問題は
あっただろう。

 しかしいつも思うのだけれど、この時代のゲームには大きな
フロンティアスピリッツを感じずにはいられない。
新しいゲームを作る意欲、ゲームで何が出来るのかということを
メーカーとプレイヤーが、一緒になってチャレンジしていたし
一緒になって楽しんでいた。 そんな時代だったのではないか。

 残念ながらヒットには繋がらなくとも、何が良く何が悪かった
そんな試行錯誤を繰り返す時代。
自分も、子供ながらにゲーム会社でゲームに携わる仕事をしたいと
願っていた。
皆に支持されたゲームも、残念ながらそうでなかったゲームも、
間違いなく今のゲーム業界に影響を与えているはずだ。

 当時クOゲーと呼ばれたモノが、時が経ってから評価される
こともある。
面白さというモノの価値観も、時代に伴って変化している。
今では、箱庭的なゲームも1ジャンルとして確立しているでは
ないか。
昔のゲームを改めて遊んでみると、そんな時代の変化も垣間見えて
また面白い。



人気ブログランキングへ




posted by び〜えむ at 19:51| Comment(2) | バンゲリングベイ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
俺は小学校の時、仲間の家でやらせてもらって、
いきなり自分の空母を爆発させる暴挙を
やらかしました(^^;

やっていた当時は、常に頭の上に「?」がでて
ましたね。
クリア目的、操作性、自由度の高さ、等々、
当時人気のソフトに比べて、
子供には辛いところが多すぎた。

そして、結局訳わからん!となって
やめてしまってました。

でも墜落間際の敵を巻き込むところはかなり
好きでしたね(笑
よく、神風アタックして、敵を巻き込んで
終わると、仲間と「またかよ!」って言いながら
笑ってました(笑

最近復刻したスペランカーのように、wiiやPS3
辺りでダウンロード販売されないかなぁと、
ひそかに願っている俺でした(^^
Posted by ぴの at 2010年02月11日 11:06
>ぴのさん
 コメントありがとうございます。
実はだいぶ昔ですが、アーケードの体感ゲームで
メタルホークというゲームがありました。
あれは、言うならばバンゲリングベイにさらに高さの
概念が加わって、自分の動きにあわせて筐体も動く
という、なんとも迫力あるゲームだったと思います。
ナムコのゲームです。
http://www.youtube.com/watch?v=kWWmbIFwJXc&feature=related

 昔はこういう家庭用では味わえないゲームが
ゲームセンターにはありましたよね。^^

Posted by びーえむ at 2010年02月11日 20:37
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。